戦前の着物は「アンティーク」で貴重だけれど、戦後の着物は二束三文――。そんな印象をくつがえそうと、昭和の着物について調査し、発信している人たちがいます。その魅力を一般社団法人「昭和きもの愛好会」代表理事の松前章子さんに聞きました。
リレーおぴにおん 「100年目の昭和」
値が付かない、価値がない。たんすの奥に眠っている昭和時代の着物にそんなイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。
でもそんなことはありません。アイデアにあふれたたくさんの着物がつくられ、職人の腕や技術が競われました。デザインも豊富で、大量生産の時代だったからこそ、人を引きつける魅力にあふれているのです。
たとえば昭和34年に誕生し…