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「じっちゃん!山津波だーっ!早く山さ逃れーっ!」。「泥流地帯」の一文が刻まれた十勝岳爆発災害復興60周年記念の碑=北海道上富良野町、奈良山雅俊撮影
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 死者・行方不明者144人が出た北海道・十勝岳の泥流被害を題材にした、作家三浦綾子(1922~99年)の小説「泥流地帯」が映画化される。災害から100年となる2026年に撮影開始を目指す。

 北海道中央部に位置する十勝岳(標高2077メートル)。1926(大正15)年5月に噴火し、それに伴う泥流によって、上富良野町で137人、美瑛町で7人が犠牲になった。被災地に近い旭川市出身の三浦はこの災害をもとにして「泥流地帯」「続 泥流地帯」を著した。三浦作品では「氷点」「塩狩峠」などが過去に映画やドラマになったが、「泥流地帯」の映画化は初めてになる。

 上富良野町は2017年、当時の町長が映画化に言及。翌年、町民有志が「『泥流地帯』映画化を進める会」を発足させた。町と三浦綾子記念文学館(旭川市)が連携協定を結ぶなど、地域を挙げて映画化に取り組んできた。

 当初、三浦の没後20年(2019年)や生誕100年(2022年)の映画公開を目指した。町はこれまで2度、映画の企画、制作をまとめて制作会社に依頼する形で協定を結んできたものの、いずれも会社側に経営面で問題があり、白紙になった経緯がある。そのため、今回は23年6月、町と制作会社、知的財産マネジメント会社の3者で企画の内容に関する協定をまず調印。この後、発足する制作委員会と新たに協定を結び、俳優や制作費を決め、26年のクランクインを目指す。

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