Smiley face
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「スイミング・プール」では、鑑賞者が地下の部屋から上を見ると、水中から地上を見ているように感じる。地上にいる見知らぬ人と手を振ってコミュニケーションを取ることもできる=2014年5月2日午後1時2分、金沢市広坂1丁目、大西若人撮影
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 金沢市の金沢21世紀美術館(21美)で1日、5代目の館長に鷲田めるろさん(51)が就任した。2004年の開館当時に学芸員を務め、人気作品の「スイミング・プール」の準備にも携わった鷲田さんに、当時の思い出や今後の目指す美術館像を聞いた。

 ――21美と関わった経緯を教えてください。

 大学で美術史を学んだ後、美術に関する仕事を続けたいと考えていました。21美の学芸員の公募を見て、一から新しい美術館を作ることに面白さを感じ採用試験を受けました。

 開館準備では美術館を設計した建築家とやりとりしながら、開放感があり作品の色が一番きれいに見えるよう、自然光を多く取り入れられる美術館を目指しました。照明を落とした暗い場所という美術館のイメージを一新し、市民に開かれた美術館というコンセプトに沿った館内になったと思います。

 ――21美の人気作品「スイミング・プール」(レアンドロ・エルリッヒ)の準備にも携わったと。

 この作品は、作品自体が部屋になっているので、空調や部屋に入るまでのスロープをどのように整備するかを考えました。

 本物のプールに見えるよう、レアンドロが金沢へ来た際に一緒に市内のプールへ泳ぎに行きました。使い切りカメラに水中用のカバーをつけてプールの細部の写真を撮って、作品の細部がより本物らしくなるよう参考にしました。

 レアンドロは作品展示の際…

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