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党首討論で立憲民主党・野田佳彦代表の質問に答える石破茂首相=2025年4月23日午後3時3分、国会内、菊池康全撮影
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 石破茂首相と野党党首による今国会初めての党首討論が23日午後、国会で開かれた。立憲民主党の野田佳彦代表は米トランプ政権の関税措置への日本の姿勢を「朝貢外交のようだ」と批判。これに対し首相は「国益のため可能な限りの対応」だったと反論した。日本維新の会の前原誠司共同代表と国民民主党の玉木雄一郎代表も登壇し、日米同盟や物価高対策について論戦を交わした。

 立憲の野田代表は、政権の対米姿勢を追及した。トランプ氏との協議にあたった赤沢亮正経済再生相が、トランプ氏支持者のトレードマークである「Make America Great Again(MAGA、米国を再び偉大に)」をかぶってポーズを取り、その写真がホワイトハウスに公開された。これについて野田氏は「一線を越えている」と批判。1995年の日米貿易摩擦で交渉にあたった橋本龍太郎通産相(当時)が、交渉相手に竹刀を構えさせ、剣先をわざと自分ののど元に導いたエピソードを引き合いに、「(橋本氏には)国益を掛けた気迫を感じた。(石破首相は)国難と言っているにもかかわらず、キャップをまんまと被らされている。朝貢外交をやっているように見える」と皮肉った。

 首相は、「切っ先をつき付けた場面はよく覚えている。橋本龍太郎さんらしい闘志の表れだった」とした上で、「今それをやることが本当に良いだろうか。国益全体で考えた時に、赤沢大臣として可能な限りの対応をした」と主張。「日米が共同でやることで、いかに世界に利益をもたらすかという話をしないといけない」とし、米国に寄り添う姿勢を改めて強調した。

■憲法改正を迫る維新・前原氏…

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