(27日、プロ野球 東北楽天ゴールデンイーグルス3―2福岡ソフトバンクホークス)
2日続けて、1番に抜擢(ばってき)された楽天の小森航大郎は、自らに言い聞かせていることがある。
「(1軍で)一番若いので、チームに火をつけられるよう、最高の準備をして打席に入りたい」
高卒4年目、今月30日に22歳の誕生日を迎える小森にとって、三回の打席はプロ通算20打席目だった。
経験は乏しいけれど、よりどころがある。
ソフトバンク先発の前田純は今月17日に対戦し、プロ初安打を放った左腕だ。
狙い球を定めると、それがずばりと当たった。
「最近、真っすぐをはじき返せていなかったので、来るだろうなって。前田さんはインコースへきれいに投げるピッチャーなので、まっすぐ、インコース1本で絞ったら、奇跡的に打球があがってくれた」
139キロの直球をはじき返すと、左翼へ強く吹きつける春風にも乗って、記念すべきプロ初本塁打となった。
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山口・宇部工高から、2021年秋のドラフト4位でヤクルトに入団した。
昨季のイースタン・リーグの盗塁王は、オフにヤクルトへフリーエージェント(FA)権を行使して移籍した茂木栄五郎の人的補償として楽天に移籍してきた。
新天地では出場機会を増やすため、本職の内野ではなく、外野手に挑戦中だ。
失敗も多いが、得意の走塁でミスした時は心に染みるできごとがあった。
25日のソフトバンク戦…