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沖縄出身の大学生・崎浜空音さん。「沖縄の犠牲の上に『平和』が成り立つ構図になっている。多くの人に考えてほしい」=2025年4月27日午後7時14分、東京都新宿区、関口佳代子撮影

 米兵による性暴力事件が次々と明らかになっている沖縄。今月も、米兵2人が不同意性交容疑で書類送検された(うち1人は不起訴)。なぜ、「またか」が繰り返され、なぜ、変わらないのか。

 慶応大4年の崎浜空音(そらね)さん(22)=東京都=は23日の午後、電車に乗っているときに、知人からのメールで在沖米兵の摘発を知った。ニュースサイトを読みながら、車内で一人、涙が止まらなかった。

 ふるさとは沖縄県北谷(ちゃたん)町。嘉手納基地やキャンプ瑞慶覧(ずけらん)など米軍基地が町面積の半分を占める。ショッピングセンターでは米兵の家族連れとすれ違う。学校の授業は米軍機の爆音でたびたび中断する。それが当たり前だと思っていた。

 そうした「日常」に疑問を持つきっかけとなったのは、9年前に発生した事件。2016年の4月28日、うるま市の女性が元海兵隊員の米軍属に暴行目的で襲われ、殺害された。

涙を流す人たちの姿 中学2年で気付いた疑問

 抗議の県民大会に家族で参加…

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