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ウクライナへの派遣に備え、北朝鮮の兵士がロシアの装備を身につけている様子が映っているとされる動画=ウクライナ当局提供

 韓国の情報機関・国家情報院(国情院)は30日、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの北朝鮮による派兵は2回で計約1万5千人にのぼり、死者約600人を含む約4700人が死傷したとの推計を国会に報告した。また、金正恩(キムジョンウン)総書記が5月9日のロシアの対独戦勝記念日に合わせた訪ロを見送るとの見通しも示した。

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 国情院から報告を受けた国会議員が記者団に内容を説明した。それによると、北朝鮮兵は当初は苦戦したが、しだいにドローン(無人機)などの新型兵器を使った戦いに慣れ、戦闘力をかなり向上させたという。現時点で3回目の派兵の動きはないものの、「完全には排除できない」としている。

 また国情院は、北朝鮮は派兵や武器輸出の見返りとして、ロシアから軍事偵察衛星に関する技術の諮問や、無人機の実物の提供などを受けたと報告した。

 ロシアの戦勝記念日については、金氏の訪ロに際して予想される警護の動きなどが見られないことなどから、崔竜海(チェリョンヘ)最高人民会議常任委員長といった代理が出席する可能性が高いとみているという。

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