古代中国の青銅器をはじめとした住友家旧蔵の美術工芸コレクションを有する京都市の泉屋（せんおく）博古館が、1年かけてリニューアル。装いも新たに、ご自慢の名品展を開催中だ。
1960年財団設立の同館は、国内屈指を誇る中国青銅器のほか日本・中国・朝鮮の書画や茶道具、仏教美術など国宝2件、重要文化財19件を含む約3500件を引き継ぎ、東京と京都に拠点を置く。京都の施設は70年、大阪万博での来訪者をもてなす迎賓館として建てられた。このたび展示空間を増やすなどして1年におよぶ改修工事を終えた。
再開の記念展「帰ってきた泉屋博古館 いにしえの至宝たち」（6月8日まで）では、「普段見ることのできないものも含めて全ジャンルから網羅的に選んだ」（同館）。透き通る衣が優美に描かれた水月観音、きりりとした表情の毘沙門天立像、中国の山水画や伊藤若冲、呉春らの逸品が並ぶ。「小さきものたち」と銘打った一角にある繊細な装飾品の数々も必見だ。
青銅器コレクションも展示ケ…
