イスラエルは4月30日、隣国シリアの少数派イスラム教ドルーズ派の市民を保護するためだとして、首都ダマスカス近郊を空爆した。周辺ではイスラム教スンニ派が主導する暫定政権の治安部隊とドルーズ派の武装勢力の衝突が相次いでおり、緊張が高まっている。
在英NGOのシリア人権監視団(SOHR)によると、28日から30日にかけて首都ダマスカス郊外などで起きた複数の衝突により、暫定政権側で26人、ドルーズ派側で21人の計47人が死亡した。この衝突を受け、イスラエル軍は30日、「ドルーズ派の市民を攻撃した工作員らを空爆した」と発表した。シリア国営通信によると、空爆で暫定政権側の1人が死亡した。
占領地のゴラン高原などにドルーズ派の住民が暮らすイスラエルのネタニヤフ首相は30日の声明で、「シリアのドルーズ派コミュニティーに危害が及ぶのは許さない」とした。
シリアでは昨年12月にアサ…