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「紀元2600年記念日本万国博覧会」の回数入場券=2025年5月5日午前11時10分、大阪市此花区、岡純太郎撮影
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 大阪・関西万博を主催する日本国際博覧会協会は5日、1940年に開催予定だった「紀元2600年記念日本万国博覧会」の回数入場券と、今回の万博の入場券との引き換えを始めた。協会は「万博の歴史の重みを考慮した」としている。

 この日午前10時半ごろ、万博会場東ゲート前の入場券引き換え所で、東京都杉並区の会社員、武縄史耶さん(25)が当時の12枚つづりの回数券1冊と、大阪・関西万博の大人1日券2枚を交換した。大阪府内の実家に帰省中だといい、両親と3人で会場を訪れた。回数券については、協会が番号を控えたうえで、武縄さんに返却するという。

 武縄さんは70年大阪万博のシンボル「太陽の塔」に魅了され、数年前から万博グッズの収集を始めた。今回持参した回数券は、コレクションの一環として今年3月にネットで購入した。「1940年の万博に来たかった人の思いを引き継ぎながら、全力で楽しみたい」と話した。

 協会によると「紀元2600年記念日本万国博覧会」は1940年に東京と横浜を会場として170日間の会期で開かれる予定だった。日中戦争の長期化などのために中止され、「幻の万博」とも呼ばれる。

 日本万国博覧会公式記録によ…

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