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西日本選抜―東日本選抜 東日本選抜に勝利し、抱き合って喜ぶ西日本選抜の選手たち=2025年5月5日、阪神甲子園球場、内海日和撮影
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 (全国高校軟式野球選手権大会70回記念 春の交流試合 in 甲子園 西日本選抜3―0東日本選抜)

 西日本選抜は九回の攻撃で、ベンチ入り25人のうち最後の1人だった川崎翔太郎(熊本・文徳、3年)を代打に送った。

 「打席からは外野席がすごく遠く見えて。緊張した」

 そんな言葉とは裏腹に、積極的にバットを振った。

 1ボールからの2球目、高めの真っすぐを捉えて左中間二塁打。1死二、三塁とし、追加点を呼び込んだ。

 相手の外野陣が、定位置より前で守っている中での好走塁。「外野にフライを打ったら、どんな当たりでも二塁まで全力で向かう。日頃の練習でやっている通りのプレーができた」と笑った。

 軟式野球を始めたのは小学5年の時。文徳には硬式野球部もあるが、所属する進学コースの授業とは両立が難しい。夢である消防士になるために、大好きな野球も勉強も大事にしたいから、野球は軟式で続ける道を選んだ。

 学校ではエースの川崎。九回裏はマウンドに立ち、2三振を奪って三者凡退で締めた。ベンチから飛び出してきたチームメートたちが作った輪の中心で、もみくちゃにされながら喜びをかみしめた。

 西日本選抜として一緒に過ごしたのは前日の練習と、この日の試合だけ。だが、充実した2日間だったという。

 「レベルの高い仲間たちと甲子園でプレーできて、本当に楽しかった。夏は、軟式の聖地である明石球場でプレーできるようにがんばりたい」と誓った。

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