対話型AI(人工知能)「ChatGPT(チャットGPT)」を運営する米オープンAIは5日、非営利団体(NPO)から営利企業に生まれ変わる計画を取りやめる、と発表した。明確な理由は明らかにしていないが、営利企業として株主利益を偏重することになれば、AIの安全性が軽視されかねないとの批判が高まっていた。
オープンAIは2015年、NPOとして設立された。「金銭的な見返りを得る必要性」に制約されず、「人類の全ての人の恩恵になる汎用(はんよう)人工知能(AGI)の構築」を進めるとの使命を掲げる。
ただ、AI開発には巨額の資金が必要だ。経営の自由度を高めて資金調達をしやすくするために19年、営利企業の子会社を設立。NPOが営利企業を管理する体制をとってきた。開発競争の激化でさらなる資本調達が必要となり、営利企業をNPOの支配から外す方針を24年12月に発表した。
しかし、営利企業化には反対…