Smiley face
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グローバルファンドの会合でスピーチをするビル・ゲイツ氏=2022年9月21日、米ニューヨーク、井手さゆり撮影

 米マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏(69)が設立した慈善団体「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」は8日、ゲイツ氏が2045年までに全財産を途上国の公衆衛生の改善などに寄付すると発表した。財団の基金などを合わせて約2千億ドル(約30兆円)をグローバルな課題の解決に投じる。

 ゲイツ氏はかねて死後に私財を社会に還元すると明言していたが、米国をはじめ各国政府の支援が減る傾向にあることからタイミングを早めた。ワクチンや治療薬が開発され、課題解決のための技術は発展しているものの、それらを活用するための資金支援の縮小が課題となっているという。

 発表によると、約2千億ドルの資金は今後20年にわたって病気や栄養不足などで亡くなる母子の減少▽致命的な感染症の予防▽貧困の解消――などのために使う。

 政府の途上国援助(ODA)…

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