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金融政策決定会合後に会見する日銀の植田和男総裁=2025年3月19日午後3時38分、東京都中央区、内田光撮影

 日本銀行は8日、追加利上げを見送った3月の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。政策委員からは、トランプ米政権による関税政策の影響を強く懸念する声が出た一方、堅調な国内経済を背景に利上げに積極的な意見も複数あった。

 日銀はこの会合で、政策金利を0.5%程度に据え置いた。議事要旨によると、委員らは、日銀の政策金利が低水準であるとし、経済と物価の見通しが実現していけば利上げしていくとの考えで一致した。

 何人かの委員は前回1月に利上げした直後であり、「各国の通商政策などの動きやその影響を丁寧にみていくことが可能な局面にある」との認識を示した。ある委員は、関税政策が大きな悪影響を及ぼす可能性が高まった場合には「政策金利を引き上げるタイミングをより慎重に見極めることが必要」と主張した。

5月会合も金利据え置き

 利上げに前向きな意見も複数…

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