関西電力の子会社で、環境調査などを業務とするKANSOテクノス(大阪市)が環境省から受託した業務の経費を水増しした問題をめぐり、浅尾慶一郎環境相は9日の閣議後会見で、同社を1カ月間の指名停止にしたことを明らかにした。
同社の過大請求額は、確認できた2017~23年度で2億3千万円超。浅尾氏は、返納を求める手続きも進めているとした上で「大変遺憾。今後このようなことが起こることがないようにしていく」と話した。
同社の2日の発表によると、二酸化炭素を回収して地中などに貯蔵する技術(CCS)に関する事業について、受託を始めた08年度から経費を水増しし、遅くとも11年度から委託費の上限となるように人件費などを細工していた。また13年度からは同省の承認を得ないまま、業務の一部を他の会社に再委託していた。