千葉大学は、共同研究の企画など産官学連携を手がける子会社「千葉大学コネクト」と、アントレプレナーシップ(企業家精神)教育の核となる「アントレプレナーシップセンター」を設立したと発表した。いずれも4月1日付で、千葉大西千葉キャンパス(千葉市稲毛区)内に拠点を置く。
千葉大学コネクトは、同大が100%出資する完全子会社で、資本金は5千万円。同大が子会社をつくるのは初めてという。役員4人、社員3人で、社長には山本智久・学長特別補佐(イノベーション推進)が就任した。
今後、大学と民間企業、自治体との橋渡し役となるほか、共同研究のプロジェクトを提案したり、コンサルティングや研修などの事業を展開したりする予定だ。
山本社長は「社会と大学をつなぐ連結点として、地域社会の課題解決や発展に貢献していきたい」とし、「5年後には事業規模を2倍以上に伸ばし、売り上げを1億円以上にしたい」と話す。
アントレプレナーシップセンターは全学部横断的な教育組織として位置付けている。自ら課題設定し、挑戦できる人材の養成を目指す。今後、インターンシップなどで千葉大学コネクトと連携する。
同大の横手幸太郎学長は4月24日の会見で「大学が次なるステップに進み、よりよく生きるウェルビーイング(心身の健康や幸福)を実現していくためにも、社会にとって重要な組織、働きになる」と期待を寄せた。