米トランプ政権が、南アフリカで「迫害を受けている白人」を難民として受け入れることを決め、12日に第1陣が到着した。トランプ大統領は南アで「白人農家が殺されている」と主張するが、南ア政府は否定し、「受け入れは政治的な動機に基づく」と反論している。米国が他の難民受け入れを停止しているだけに、批判も起きている。
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トランプ氏は12日朝、ホワイトハウスで南アからの難民を受け入れる理由を記者団に問われ、「ジェノサイド(集団殺害)が起きている」と語った。「白人であるか黒人であるかは私にとって関係ないが、白人の農家が殺され、土地が没収されている」と述べ、「暴力から逃れ、ここにやってくる人のために、実質的に市民権を提供した」と明らかにした。
トランプ氏は「ジェノサイド」の証拠を示しておらず、こうした言説は繰り返し否定されている。しかし、難民受け入れは進んでいる。米メディアによると、米政府によって難民と認められて南アを出発した約50人の白人が12日、1万キロ以上離れたワシントン近郊の空港に着いた。南アで関心を示した約8千人から選ばれたという。
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難民として認められたのは…