【香川】高松琴平電気鉄道(ことでん)で営業運転している電車としては最古の1957年製を含む1070形電車が、来年にも引退することになった。ことでんは導入当初の塗装に復刻するとともに、さよなら運行や記念イベントを催す予定で、アイデアを募集している。
1070形はもともとは京浜急行電鉄の電車で、84~86年にことでん初の冷房車として移籍した。2編成4両のうち2両は57年製造で、車齢は68年。現在は朝夕に琴平線で他の形式の車両と連結して運行されている。
先頭の行き先表示は手動で看板を差し替える形式で、同社の営業車両ではこれだけとなったことから、鉄道ファンにも人気だ。同社で最後に残った2扉車でもある。
ことでんによると、最古の2両は今年7月に最後の全般検査を予定しており、その際にことでん登場時のファンタンゴレッドの色に復刻する。復帰は8月20日を予定している。
ことでんは引退の時期を未定としているが、来年秋には新型電車を導入予定で、来年にも引退するとみられる。
アイデア募集は、5月に復刻前、9月に復刻後の記念イベントや記念グッズについて、来年4月にはさよなら運行について実施する。応募は同社ホームページのフォームから。
ことでんの担当者は「1070形はことでんで営業運転している期間でも最長となった。懐かしい姿を記憶と記録に残してほしい」としている。