ラグビーのリーグワンが2026~27年シーズンから選手登録の規定を変えると発表した。義務教育期間に日本で6年以上過ごした選手の枠を作り、日本出身選手の出場機会を増やす意図がある。海外出身の選手が占める割合が高くなるなか、競技人口の拡大につなげることが狙いという。
この変更で大きな影響を受けそうなのが、日本代表資格を持つ、高校以降に来日した海外出身選手だ。トンガ生まれで高校卒業後に来日し、いまは日本国籍も取得したWTBタウモハパイ・ホネティ(三菱重工相模原ダイナボアーズ)が思いを語った。
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日本のことを知ったのは5歳の頃でした。親が小学校の先生をしていて、そこにボランティアの日本人がいたんです。親と仲良く、自然と日本に親しみが湧きました。空手が強い、というイメージがありました。
トンガではラグビーが盛んです。12歳から始め、高校生の時にスカウトされたことをきっかけに、12年から花園大(京都市)に進学しました。
来日して1週間くらいはずっと泣いていましたね(笑)。家から遠く離れ、誰も知らない。大学の寮に住んでいたので、(元日本代表のアマナキ・レレイ・)マフィら、トンガ出身の先輩を頼りにしていました。
当時知っていた日本語は「ありがとう」と「こんにちは」くらい。日本語を覚える時に一番勉強になったのは、チームメートとの会話です。分からない言葉があったら意味を聞いて、ノートにメモする。大学生の間でノートが3冊くらいになりました。
大学1回生(年生)か2回生の時、父さんから質問されました。「もし日本代表とトンガ代表になれるとしたら、どっちを選ぶ」って。
その頃には日本の生活にもなじんでいました。チャレンジだらけだったけど、日本の人に優しくしてもらったからです。だから、「この国に残って、日本の代表になりたい」と返事をしたことを覚えています。
父さんは自分が3回生の時に…