第77回春季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)は19日、茨城県内で2回戦があり、山梨学院(山梨1位)がサヨナラ勝ちで準々決勝へ進んだ。
初戦の山梨学院は叡明(埼玉2位)を相手に、延長十回タイブレークで平野天斗選手(3年)が中前適時打で決着をつけた。七回途中から登板した菰田陽生投手(2年)は打者13人から11三振を奪った。帝京三(山梨2位)は、浦和学院(埼玉1位)に惜敗した。
山梨学院は21日の準々決勝で東海大相模(神奈川2位)と対戦する。
◇
2本の三塁打でゲームの流れを変えた。
山梨学院が1点を追う八回。2死二塁から7番・万場翔太選手(3年)の当たりは、大きくセンター方向へ。二塁走者が生還し、万場選手は三塁まで進み、右手を大きく突き出した。
四回には同点の場面で、2点を勝ち越す適時三塁打を左中間に放った。この試合のチームの長打は、万場選手の三塁打2本のみ。接戦で勝負強さを発揮し、サヨナラ勝ちへ結びつけた。
昨秋は「打球が外野に飛ばない」と悩んでいた。冬場の筋力トレーニングで5キロ増量し、パワーを付けた。春季県大会の決勝では、本塁打と二塁打を1本ずつ含む4打数4安打を記録。関東大会でも好調を維持し、「夏の山梨大会に向けて体が仕上がっている」と自信を深める。
準々決勝では、昨秋の関東大会で勝利した東海大相模と対決する。「次もチャンスで打つ」。一日500回以上の素振りを自らに課し、闘志を燃やす。