Smiley face
写真・図版
学校生活・日常生活で感じた「困り感」

 5月になり、学校生活に「困り感」が出てきてはいませんか――。小中高校だけでなく、大学でも5月につまずく学生が目立つ。そんな中、学生生活で「困り感」を感じた学生は就職活動でも困難を感じるという調査結果が出た。できることは――。

 関東地方の20代の男性は、大学1年の5月の連休明けから、「困り感」を感じ始めた。授業で出された課題を認識していなかったり、小テストの日を忘れていたり。友達の輪に入れず、朝起きられない日が続き、授業への足が遠のいた。発達障がいだった。だが、「自分の特性を知って、大学に相談して支援してもらえたことで、解決の糸口が見えた」という。

 発達障がいの診断の有無にかかわらず、特性による「困り感」の解決法を見つけられないまま進学し、学生生活、就活で困る例は少なくない。

  • 「発達障がいなど学びに困っている子を進学へ導く合理的配慮とは」 教員向けセミナーのアーカイブ動画配信中。

 日本財団が昨年11月、20~25歳の約1万7千人を対象にインターネットで行った「発達特性のある学生の『困り感』実態調査」では、学生生活で「困り感が強い若者」が、全体の14.0%にのぼった。「必要な単位の把握や履修登録等の手続きが難しく、1人でできなかった」「時間割を組むことが苦手だった」「教科書や資料を読むことが極端に遅い」などの32項目のうち8項目以上あてはまると回答した人だ。人口などから算出すると、20~25歳の約100万人に該当するという。

 発達障がいと診断されたことがある人は5.1%。自分で発達障がいの特性に「あてはまると考えられる」とした人は12.2で、診断のない人にも「困り感の強い人」は多数見られた。

 一方で、学生生活で「困り感…

共有