無線LAN(WiFi)が使える小児病棟は増えているものの「通信が不安定」「遅い」という課題も――。小児がんの当事者団体が患者側にアンケートしたところ、そんな実情が分かった。「整備を進めてほしい」という切実な声も届いているという。
調査は、患者会や親の会など約50団体で作る「小児がん患者会ネットワーク」が2024年11~12月に実施。23年5月以降に小児病棟に入院した患者や家族計52人(うち本人は7人)から回答を得た。入院時の年齢層は未就学児と小学校高学年がそれぞれ14人と最多で、同低学年、中学生、高校生と続いた。入院先は大学病院、小児専門病院が多かった。
「WiFi利用」は半数以上 前回より増加
回答者は同じではないが、ネットワークは21年初夏にも同様の調査をし、今回と比較。「病棟でインターネットが使えた」は42人で全体の81%と、前回の64%から増加。「病棟の無線LAN(WiFi)を利用した」も29人で56%と前回の20%から増え、いずれも改善していた。
一方、病棟のWiFi利用者に通信速度を尋ねたところ、「不安定だった」が前回も今回も61~62%、「速度が遅かった」が32%とほぼ変わっていなかった。入院中の学習で病棟のWiFiを「利用した」との回答は前回の14%から、32%になった。
自由記述では、友達との連絡…