北朝鮮による拉致被害者家族会や支援団体「救う会」は24日、都内で被害者帰国を求める「国民大集会」を開いた。日本による北朝鮮への人道支援などに同会らが反対しない条件として、親世代が存命のうちに全拉致被害者を即時一括帰国させるよう、日朝両政府に求める決議を採択した。
主催者発表で、約800人が参加。石破茂首相も出席した。
横田めぐみさんの弟で、家族会の横田拓也代表(56)は、未帰国の拉致被害者の親世代が母・早紀江さん(89)だけになったことに触れ、「本当に残された時間がない」とし、日朝首脳会談の早期実現を求めた。早紀江さんはめぐみさんの拉致当時を、「けむりのように消えてしまった」「悲しくて泣き続けた」と回想。47年経っても「いまだに何も分からない」と嘆き、「こんな不思議なことを放っておいていいのか」と語った。
石破首相は、「何としても突破口を開くべく、首脳同士で率直に話し合い、正面から向き合わねばならない」として金正恩(キムジョンウン)総書記との首脳会談の実現に意欲を示した。