天皇陛下は24日、全国植樹祭出席と地方事情視察のため、埼玉県を訪れた。25日まで滞在する。宮内庁によると、天皇、皇后両陛下そろって訪問予定だったが、皇后さまは体調に支障があり、日程を取りやめた。
陛下はこの日、入間市の県立入間わかくさ高等特別支援学校を視察。職業学科の生徒たちがカフェで接客する様子などを見守り、「みんなと一緒だと楽しいでしょうね」と声をかけた。
これに先立ち、同市の県茶業研究所を訪れ、狭山茶の茶葉を手に取って「香りが違いますね」と感想を話した。屋外の茶畑を見渡し、「入間市でほとんどとれるのに、狭山茶という名前なんですね」と興味深そうに話していた。
宮内庁によると、皇后さまに風邪や発熱などの症状はなく、行事が続いたお疲れが出たとみられる。全国植樹祭をはじめ、国民スポーツ大会、全国豊かな海づくり大会、国民文化祭とあわせた両陛下の主な地方訪問「四大行幸啓」で、皇后さまが欠席するのは即位後初めて。宮内庁によると、皇后さまは準備を重ねた人たちに会えないことを申し訳なく、心から残念に思っているという。