夢洲から
シャルティバルシチャイ。聞き慣れないリトアニアの料理は、見た目がピンク色のビーツの冷製スープで、さっぱりした味わいが絶妙だ。
大阪・関西万博の会場で色々な国の名前を目にすると、そこの料理も味わってみたくなる。
そんな心理をくすぐってくるのが、西ゲートの近くにある「くら寿司 大阪・関西万博店」。70の国・地域の料理を再現した「それぞれの一皿」が出されている。
デザートから伝統料理まで。本場の味を実現するため、各国の駐日大使らに助言をもらって、改良を重ねたという。
回転ずしの店なので料理はレーンの上を回るが、時に、日本のすしと交互に流れてくる。
二つの皿の抗菌カバーのつなぎ目は、握手をかたどった特別仕様。「食から互いを理解し、世界が一つになれば」との願いを込めたという。
次は何を食べようか。ケケか、ミスティか、ピカンテデポジョか。どれもわからない……。
決め手に欠けたので人気メニューを尋ねると、「アホですね」と広報の小山祐一郎さん。
ココナツミルクに白玉が入ったパラオのデザートで、その名前は「関西の方には、大変なじみ深いようです」と、にっこり。
とろり、甘い。なんとも、おいしいアホでした。
◇
世界中の人々が集まり、連日多彩なイベントが開かれる大阪・関西万博。会場の夢洲(ゆめしま)で取材に駆け回る記者たちが、日々のできごとや感じた悲喜こもごもを伝えます。