全国発明表彰(公益社団法人発明協会主催、朝日新聞社など後援)の今年度の経済産業大臣賞に、イシダが選ばれた。
次々と運ばれてくる熱々のパスタを1食分ずつトレーに盛りつける。高温多湿の過酷な環境での長時間作業を自動化できないか――。食品工場の課題解決に挑んだ。
当初は一定量をつかんで離すロボットハンドをつくればよいと考えた。ハンドでつかみ、同時に計量する技術はあった。だが、一定量の麺をつかむ装置開発は難航。目分量でつかむ人間の動きをAI(人工知能)に学ばせるなどあれこれ試したが、うまくいかない。
ある日、複数のハンドを使うアイデアが浮かんだ。
つかむ麺の量は、ばらばらで…