日本将棋連盟は6日に都内で開催した通常総会において、女流最高タイトル「白玲」を通算5期獲得した女流棋士に棋士の資格を認める新規定を定めた議案を、棋士ら正会員の賛成多数により可決した。
将棋のプロは、養成機関の「奨励会」を卒業してなれる「棋士」と、別制度で女性のみがなれる「女流棋士」とがあり、前者の方がハードルは高い。100年を超える将棋連盟の歴史で女性の棋士は過去に一人もいない。新規定は「女流棋士が、女流棋士に勝つだけで棋士になれる」ことを意味しており、過去に例がない「女性棋士」誕生への追い風となりそうだ。
現在、女流8タイトルを分け合う福間香奈女流六冠(33)、西山朋佳女流二冠(29)は奨励会の最高位の三段まで昇段したが、棋士として認められる四段への昇段は果たせなかった。後に受験した「棋士編入試験」も不合格だった。
白玲戦は2020年に創設された女流棋戦。優勝賞金は5千万円(正賞金4千万円と特別賞1千万円)で、棋士が参加する一般棋戦よりも高額だ。新規定では、通算5期獲得で「クイーン白玲」の資格を獲得した女流棋士に順位戦参加資格のない「フリークラス」への転出を認める。白玲は通算3期保持する西山白玲(女流二冠)が通算5期に最も近く、福間女流六冠も通算1期の実績がある。
この日の通常総会終了後の会…