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2025年6月12日、米ホワイトハウスで話すトランプ米大統領=ロイター

 日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画について、トランプ米大統領は12日、少数の保有でも重要事項に拒否権を行使できるUSスチールの「黄金株」を、米政府が持つことになるとの見通しを明らかにした。日鉄はUSスチールの完全子会社化をめざしてきた。どのような取引の枠組みで決着するのか、日米を代表する鉄鋼メーカー同士の大型合併・買収(M&A)は最終局面を迎えつつある。

 トランプ氏が12日、ホワイトハウスで記者団に対し、USスチールの黄金株について「私がコントロールする」などと説明した。黄金株は、ごく少数であっても取締役の選任・解任、株主総会の決議を拒否できるなど、極めて強い権利を備えた特殊な株式。

 トランプ氏はまた、「米国人が51%の所有権を持つ」とも述べた。ただ、「所有権」について詳細には言及しておらず、株式の議決権のことを指すのかどうかなど、真意は定かでない。

 仮にトランプ氏の発言が、日…

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