Smiley face
写真・図版
大型の鉄製容器に投入される大量の米飯=2025年6月3日午後1時42分、神奈川県相模原市、藤原伸雄撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 コメ不足による価格高騰が続く一方、毎日大量のコメが「廃棄」されている。

 食品リサイクル会社「日本フードエコロジーセンター」(神奈川県相模原市)は、県内や東京・多摩地域のスーパーやコンビニの食品工場など約200の事業者から余った食品を回収している。炭水化物を中心に1日に約40トンが運び込まれ、そのうち3~4トンがコメ類だ。まだ食べられるのに捨てられた米飯もある。すべて「食品ロス」になったものだ。

  • コメ価格の「異常事態」伏線は4年前に 今後想定されるシナリオとは

 高橋巧一社長によると、食品工場では発注が来た際に弁当やおにぎりを作れずに欠品となることを避けるため、多めにコメを炊く。余った米飯は店頭に並ぶことなく、運ばれてくることが多いという。

 ロスになった食品は専用の容器に入れられ、事業者ごとにデータ化される。容器の中身は大型の鉄製容器に放り込まれ、ベルトコンベヤーで金属片などの異物を除去した後、破砕、殺菌、発酵の過程を経て、豚の液体発酵飼料に生まれ変わる。さらに飼料は養豚農家へ運ばれ、この飼料を食べて育った豚は軟らかい肉質のブランド豚として販売されている。

「消費者が自分ごとに」

 ただ、センターで回収される…

共有