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スーパー「ロピア」のロゴ

 食品スーパー「ロピア」(川崎市)が納入業者の従業員を無償で自社店舗に派遣させ、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑いがあるとして、公正取引委員会は16日、同社に立ち入り検査を始めた。関係者への取材でわかった。

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 関係者によると、ロピアは新規開店や店舗改装の際、納入業者に従業員を派遣するよう要求し、商品の陳列や補充など、無償で販売の手伝いをさせていた疑いがある。

 独禁法は、取引先に対する強い立場を利用して不当に不利益を受け入れさせる行為を禁じている。従業員の派遣を巡って公取委は、スーパーのほかデパート、家電量販店、ドラッグストアなどを対象に取り締まりを強めてきた。

 ロピアは近年、店舗数を急速に増やし、同社ホームページによると19都道府県で計118店を展開する。ロピア側は人件費をかけずに店舗での人手を確保しようとし、納入業者側は急拡大するロピアとの取引を続けるために要求を断れなかったと、公取委はみている模様だ。

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