Smiley face
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元TBSアナウンサーでエッセイスト・メディアパーソナリティの小島慶子さん

 「喜び組でも呼んどけ」――。フジテレビの問題を調査した第三者委員会が実施したアンケートの中で、若手女性社員を会合に連れて行く意味で使われた「喜び組」。元TBSアナウンサーのエッセイスト小島慶子さんは、「喜び組」という言葉には「女子アナ」という呼称ににじむまなざしと通じる問題があると指摘します。

日本社会のゆがみを凝縮

 「女子アナ」という呼び名と役割はなくすべきだと、15年ほど前から一貫して訴えてきました。「画面の花」にされ、ゴシップや性的な対象として消費するまなざしが向けられる、敬意のない呼称です。ここには日本社会のゆがみが凝縮しています。「喜び組」も同じでしょう。

 日本で女として生きる限り誰もが直面するのが、「若くて可愛い」に価値があるという原則です。男性だけでなく、女性自身もこの価値観を内面化してしまっている根深い問題です。

女性の商品化と消費

 「女子アナ」はいわばこれを…

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