「撤退を考えている企業が多い。何とか食い止めたい」
能登半島地震は、多くの企業に深刻な被害をもたらした。最大震度7を記録した石川県志賀町の稲岡健太郎町長は昨年1月、町内にある「能登中核工業団地」について取材に語った。
敷地のひび割れや工場の壁と天井の損壊、断水などが発生し、すべての事業者が何らかの被害を受けた。
団地は1979年に県などが主導して整備され、約160ヘクタールの広さに32事業所が集まり、約1千人が働く能登で最大規模の産業集積地だ。
リスク回避のため、企業の能登離れが始まるのではないか、と町には撤退を懸念する声が上がっていた。
しかし、間もなく発災1年半…