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平和祈念公園の「平和の礎」。扇状に刻銘板が並び、慰霊の日には多くの人たちが訪れる=沖縄県糸満市、朝日新聞社ヘリから
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 沖縄は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」を迎えた。最後の激戦地・沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)にある県平和祈念公園では、昼から沖縄戦全戦没者追悼式が開かれ、玉城デニー知事が平和宣言を読み上げる。石破茂首相も出席してあいさつする。

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 追悼式では、豊見城市立伊良波小学校6年の城間一歩輝(しろまいぶき)さんが、「おばあちゃんの歌」と題した「平和の詩」を読み上げる。国連の軍縮部門トップの中満泉事務次長や、昨年のノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員の田中重光さんも参列する。

 80年前の沖縄戦では、約3カ月に及ぶ地上戦で日米合わせて計20万人余りが犠牲になった。住民や学徒らが軍に「根こそぎ動員」されたほか、追い込まれた住民の「集団自決」や、日本兵による住民殺害も起き、離島では強制疎開によるマラリアのまん延でも多くの死者が出た。沖縄県出身者の戦没者は県民の4人に1人にあたる12万人以上とされる。

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 6月23日は、日本軍が組織的な戦闘を終えた日とされるが、その後も各地で局地的な戦闘が続いた。沖縄の日本軍が正式に降伏したのは9月7日だった。

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