欧州連合(EU)とカナダは23日、ブリュッセルで首脳会議を開いた。EUが進める加盟国間での武器の共同調達にカナダも参加できるよう、安全保障・防衛分野におけるパートナーシップを締結。米国との関係がお互いに冷え込む中、両者の利益が一致した形だ。
EUは今年3月、2030年までの欧州の防衛戦略を発表し、ミサイルや弾薬などの共同調達を促進するため、1500億ユーロ(約25兆3700億円)規模の防衛基金を設立するとした。今後は、カナダにもこの基金の利用を開放する方向で調整を進める。
EUとカナダはともに、トランプ米大統領の再登板により、米国との関係に苦慮している。トランプ氏は今年1月の就任以降、カナダやEUに対して高関税を課し、カナダを「米国の51番目の州」と揶揄(やゆ)するなど、対外強硬姿勢を強めている。
3月に就任したカナダのカー…