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 塩数の子の産地として知られる留萌市で、夏の仕込み作業が最盛期を迎えている。ニシンの腹から卵を取り出す。その大半は海外産。最近増えていた道内のニシン漁獲量は今春、半減した。今後も正月のカズノコは輸入が中心となりそうだ。

写真・図版
ニシンの卵を取り出す機械。出てきたカズノコを仕分けしていく=2025年6月10日午前11時2分、留萌市の井原水産、丸石伸一撮影

 道内産の塩数の子の7割を占める留萌地区。日本海に面した港近くで、大手加工会社「井原水産」の新工場がフル稼働していた。

 作業員がニシンの向きをそろえてベルトコンベヤーに乗せると、自動で卵が取り出され、身や白子と分別されて次々と出てくる。腹へ切れ目を入れ、魚体の頭と尾を引っ張って卵を押し出す作業は、すべて機械がやる。

 作業に必要な人員は約20人。1日8時間ほどで13万匹(計約15トン)のニシンをさばく。

 機械を導入したのは10年以…

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