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 奈良で誕生し、海外28の国・地域でも売られている商品があります。それは、知育ブロック玩具「LaQ」(ラキュー)。古都・奈良のイメージとはかけ離れ、製造・販売している「ヨシリツ」という社名も何となく古風。不思議な可能性を感じ、本社を訪ねました。

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ヨシリツの吉條宏社長。事務所の中は「LaQ」の組み立てモデルがずらりと並ぶ=2025年6月3日、奈良県大淀町越部、伊藤誠撮影

カンサイのカイシャ ここがオモロイ!

 実は、本社が奈良県大淀町にあると知ったのは、4月に大阪・関西万博の会場で開かれた「ALL NARA MARKET」だった。町のブースで外国人らが珍しがって「LaQ」を買い求めていた。

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4月に大阪・関西万博の関西パビリオンで奈良県の各市町村が出展し、大淀町のブースではヨシリツが「LaQ」を展示販売した=2025年4月23日、大阪市此花区、伊藤誠撮影

 本社は奈良市から南へ車で1時間半ほど。大淀町がある吉野郡といえば、桜の名所・吉野山、金峯山寺(きんぷせんじ)などが知られ、豊かな自然に恵まれた地域だ。2階建ての社屋も、旧伊勢南街道(国道169号)から少し入った閑静な場所にあった。

 事務所に入ると、外の景色とは打って変わり、おもちゃ売り場のようなショールームが。「LaQ」で組み立てた、興福寺の阿修羅像や県のマスコットキャラクター「せんとくん」が迎えてくれた。

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本社事務所に入ると、興福寺の阿修羅像や「せんとくん」などLaQで組み立てたモデルが迎えてくれた=2025年6月3日、奈良県大淀町越部、伊藤誠撮影

当初は売れず

 「LaQ」を発明した吉條(…

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