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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの感染症を媒介する恐れのあるマダニについて、ペットの飼い主に注意を呼びかける厚生労働省のポスターの一部

 マダニを通じてウイルスに感染する人獣共通感染症の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について今月、茨城県内の飼いイヌでも感染が確認されたことがわかった。5月には同県で、関東で初とみられるネコの感染も確認されていた。ダニやペットを通じた感染リスクが高まっている可能性がある。県は近く、この2例について発表する。

  • 茨城のネコでSFTS陽性、関東で初か

 「茨城県内でもSFTSが確認されていたことは意識していたので、陽性反応が出たときには、やっぱり出てしまったか……と感じた」

 イヌの診療にあたった獣医師はそう振り返る。

 獣医師や茨城県によると、SFTSが確認されたイヌは3歳のオス。飼い主とともに登山やトレッキングを楽しむ中型犬で、6月上旬にも山に入っていた。

 13日に、40度を超える熱と食欲の低下などの症状で、かかりつけの動物病院に連れてこられた。ダニにかまれた痕跡は見つからなかったが、山に入った後、しきりにかゆがっていたという。

 翌日も熱が下がらず、獣医師が血液検査をしたところ、血小板や白血球の数値が低く、SFTSの典型的な症状だと感じたという。

 同県内では屋外に一時脱走し…

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