11月に予定される米ニューヨーク(NY)市長選をめぐり、民主党の候補を決める予備選の暫定結果が1日に公表され、「民主社会主義者」を自任するNY州議会議員のゾーラン・マムダニ氏(33)が過半数を獲得して本選に進むことが確実になった。当初は「無名」だった候補が勝利した背景には、インフレ対策の訴えが若い有権者を中心に響いたとの見方がある。
インフレ対策に集中
「これは、NY市を住みやすい街にする取り組みの始まりに過ぎない」。マムダニ氏は1日の声明でこう述べた。
公表された集計結果によると、マムダニ氏は有効票の56%にあたる54万5334票を獲得。当初は本命視されていた前NY州知事のアンドリュー・クオモ氏は44%にとどまった。結果は今月中旬に確定される見通し。
有力政治家を下す形となった今回の予備選は、米メディアで驚きをもって伝えられている。勝因として指摘されているのが、インフレ(物価高騰)に特化したマムダニ氏の訴えだ。
メディアは「ポピュリスト的」とも
マムダニ氏は、公営スーパーの設置▽保育料の無料化▽市営バスの無料化▽家賃上昇の凍結の実現を公約に掲げてきた。
エマーソン大の5月の世論調…