【動画】桜島の噴火と長年向き合ってきた鹿児島。その備えは=力丸祥子撮影、鹿児島市提供
富士山が噴火したら、火山灰の影響は首都圏に及ぶかもしれない――。内閣府は今年、活火山が大規模噴火したときの避難指針をまとめ、気象庁も火山灰警報の導入を決めた。いま求められる備えとは。国内有数の火山・桜島を抱え、様々な対策が生活の一部になっている鹿児島市の現場から考える。
ボトッ、ボトッ――。
5月29日夕、鹿児島県庁に近い市街地に「みぞれ」のように粒の大きい雨が音を立てて降り始めた。見慣れた雨とは違う。駐車場に止めていた白いレンタカーが、瞬く間に泥をかぶったようになった。車や服が汚れるため、地元では「灰雨(はいあめ)」と呼ばれて疎まれる火山灰混じりの雨だ。
火山灰は、鹿児島湾を挟んで約9キロ先の桜島から噴き出した。鹿児島地方気象台によると、この20分ほど前に爆発的な噴火が発生。高さ1500メートルまで上がった噴煙に含まれる火山灰が、風に乗って運ばれた。砂のような火山灰は粒子が小さく、軽いほど、遠くまで飛散する。
桜島は、日本に111ある活…