平安時代後期から武士の台頭と共に発達し、金工、漆工など工芸技術の粋を集めた「総合芸術」となった甲冑。国宝に指定された18点の甲冑類のうち、9点(入れ替えあり)が展示される特別展「究極の国宝 大鎧」が5日、奈良市の春日大社国宝殿で始まった。
- 「門外不出」後南朝・悲劇の皇子の兜を公開へ 奈良・春日大社で
甲冑は武士の戦い方の変化と共に、江戸時代まで様々に形を変えたが、平安時代後期~南北朝時代の「大鎧」は最も格式が高いとされる。
特別展では、同大社所蔵の「赤糸威大鎧(竹虎雀飾)」(国宝)と、青森県・櫛引八幡宮の「赤糸威鎧(菊一文字の鎧兜)」(同)が初めて並んで展示される(通期)。豪華さで「東西の双璧」とも呼ばれる大鎧のそろい踏みは注目を集めそうだ。
焼失した大鎧も復元
広島県・厳島神社所蔵の「小…