この夏、新たなお笑い賞レースが放送される。日本テレビ・読売テレビ制作で、漫才とコントの双方を評価する「ダブルインパクト」(21日午後7時から生放送)だ。漫才の「M―1グランプリ」やコントの「キングオブコント」をはじめ、すでに様々な賞レースがひしめく。なぜこれほど多いのか。
〈漫才か、コントか。いや、どっちもだ!〉
赤と青に塗り分けられたポスターには、こんなキャッチコピーが掲げられている。漫才とコント、両方に秀でた「二刀流芸人№1」を決めるという触れ込みだ。
プロアマ問わず、芸歴の制限もない。2875組がエントリーし、決勝には、ロングコートダディ、スタミナパン、セルライトスパ、ななまがり、ニッポンの社長、かもめんたる、コットンの7組が進んだ。
決勝では全組が1巡目と2巡目で漫才とコント1ネタずつを披露する。どちらを先にするかは各コンビの自由。審査員5人がそれぞれの持ち点100点(計500点満点)で評価し、2ネタの合計得点(千点満点)で優勝者を決める。
増えてきた〝二刀流〟
総合演出を手がける日テレの宮森宏樹さんによると、日テレと読売テレビで新たなお笑いの大型特番を立ち上げようと、昨春ごろから議論を重ねてきたそうだ。
「M―1とキングオブコントの影響で、漫才もコントもできる芸人さんが昔に比べて増えてきている。その両方を評価する大会があるといいのでは、と行き着きました」
漫才とコントの両方のネタを見ることで、新たな発見があるはずと宮森さんは言う。
「コントのイメージが強いコンビの漫才、その逆……など、二刀流といってもいろんなタイプがあり、違った一面が見られる。どちらを先に披露するかで印象も変わってくると思うので、各コンビの戦略も含めて楽しんでいただきたい」
「かもめんたるってまだ賞レース出るの?」と…
漫才、コント、ピン芸を評価する賞レースに加え、2017年には女性の芸人を対象にした「THE W」、23年には結成16年以上の漫才コンビを対象にした「THE SECOND」が始まるなど、各局による賞レースは増加傾向にある。
お笑い番組を担当する在阪局…