参院選大敗から一夜明け、続投を正式表明した石破茂首相(自民党総裁)。昨秋の衆院選に続き、2度の国政選挙で大敗し衆参で少数与党に転落しても、首相の座に居続けようとする石破氏に対し、退陣を求める党内の声は強まりつつある。
- 石破首相、参院選大敗でも続投を表明 人事も「考えていない」
「比較第1党をことさらに強調するつもりはないが、多くの支持を頂いたことも責任として自覚しなければいけない」。21日午後、自民党本部8階の大ホールでの記者会見で、首相は自身の続投理由に、自民が「比較第1党」を確保したことを強調した。
「比較第1党」とは、過半数には達しないものの、議席数を最も多く持つ政党を指す。だが、もともと首相が「必達目標」として掲げたのは、「非改選を含めた与党で過半数」の獲得だった。
過去の言動が「ブーメラン」に
7月3日の公示日直前、首相は周囲に「今は『何とか過半数をください』と訴えることが全てだ」と語った。ただ、参院全体で「与党で過半数」は近年の政権の中でも低い。首相はあえて目標を低く設定することで、衆院で少数与党に陥り不安定な政権運営の中、選挙後の責任論に発展するのを回避しようと予防線を張った。
ところが、首相の予想以上に…