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スコットランドで27日、握手するトランプ米大統領(右)とフォンデアライエン欧州委員長=ロイター

 難航した米国と欧州連合(EU)の関税交渉が27日、合意に達した。EUが巨額の対米投資を約束する代わりに、関税を下げさせる。日本が米国との交渉で使った手法をEUも踏襲し、トランプ大統領も最後は納得したようだ。

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 「タフだった」。EUのフォンデアライエン欧州委員長は合意後の記者会見で、約3カ月の交渉をそう振り返った。「厳しい」「つらい」という意味の「タフ」という言葉を、何度もくり返した。

 米国が中国に次ぐ貿易赤字を抱えるEUに対し、トランプ氏は一貫して「米国を搾取している」などと批判。日本などとは異なり、公然と対米報復関税をちらつかせてくるEUに、いらだちを隠さなかった。

 交渉では、EUは早くから工業製品の「ゼロ・ゼロ関税」戦略を打ち出した。幅広い工業分野で関税を互いに削減し合うことで、欧州が得意な自動車などへの高関税を避ける狙いがあった。

 だが米側は、自動車や医薬品…

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