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東洋大姫路―報徳学園 完投した東洋大姫路の木下=2025年7月28日午前、ほっともっとフィールド神戸、滝沢美穂子撮影

 (28日、第107回全国高校野球選手権兵庫大会決勝 東洋大姫路7―6報徳学園)

 「力んだ投球になっていた」

 東洋大姫路のエース木下鷹大(ようた)投手(3年)は、そう振り返った。

 22日の明石商戦で完封。この日は中5日での登板だった。だが疲れが抜けきらず、直球にいつもの勢いがない。そこを相手打線に狙われ、六回までに5点を失った。

 そこでチェンジアップや内角の変化球を効果的に使い、七回と八回はいずれも三者凡退にした。

 しかし、九回は2死走者なしから連打で1点差に迫られた。

 さらにピンチを招いたが、最後は中軸打者を低めのチェンジアップで右飛に打ち取った。

 ピンチに陥ると思い出すのは、今春の選抜大会だ。2回戦は広島商打線にたたみかけられ、二回に6点を失った。その悔しさをバネに、一度に大量失点しない安定したコントロールを心がけてきた。ピンチの場面を想定して、きわどいコースに投球する練習を何度も繰り返してきた。

 「甲子園はスタートライン。仲間と気持ちを一つにして全国制覇をつかみたい」

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