広島市立基町高校の生徒が描いた「原爆の絵」15点が完成した。生徒15人が6人の被爆者から話を聞きながら作りあげた。
7月29日には大阪府立松原高校の生徒が基町高校を訪れ、原爆の絵を描いた生徒との交流会が開かれた。絵を鑑賞した後、制作者が絵について発表。「防空頭巾などは資料で見たことはあっても、実際に描こうとすると、質感が分からず大変だった」などと苦労したことなどを伝えた。
その後、グループに分かれて、絵や平和について意見交換した。
絵を描いた基町高校3年の中原雅さんは「原爆の被害のような恐ろしい写真や資料を、子どもに見せるのはトラウマになるという議論がある。怖くて嫌な気持ちになるかもしれないけど、その気持ちがないと、怖さを知らないと戦争を止める人がいなくなると思う」と伝えていた。
基町高校は2007年度から広島平和記念資料館の事業に参加して「原爆の絵」に取り組んでおり、今年を含めて222点を描いている。