現場へ! 輝ける未来映画社(5)
京都を拠点に活動する映画監督・安田淳一(58)。自主レーベル・未来映画社の工房は、米農家である実家の倉庫を改築した小部屋にある。
ここで安田は独り黙々と、映像編集に打ち込む。自主制作で商業映画に挑むべく2014年にレーベルを立ち上げ、3作目の今作「侍タイムスリッパー」で「ホップ、ステップ、宇宙」の飛躍を遂げる。
「スター・ウォーズ」に熱狂した映画少年。大阪経済大の在学中からビデオ撮影業にのめり込む。結婚式や卒園式の記念撮影から地元企業のPR映像まで手がけ、「お客さんに喜んでもらうことを何より心がけてきました」。
「安田さんは、地平を広げた」
その経験と姿勢が大衆の心をつかむ娯楽活劇を生み、京都ならではの「おもてなし映画」として結実した――。京都府が運営する京都文化博物館の学芸課映像・情報室長、森脇清隆(63)は今作をそう位置づけ評価する。
時代劇の真価を世界に知らし…