ドイツのワーデフール外相は1日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸を訪れ、自治政府のアッバス議長と会談した。会談後、イスラエル側による西岸への入植地拡大を批判し、併合を模索する動きを「明確に拒否する」と牽制(けんせい)した。ドイツはイスラエルを支える立場を変えていないが、ガザの人道危機に批判が強まる中、外交的な圧力を強めている。
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ワーデフール氏はこの日、ユダヤ人入植者がパレスチナ人を襲撃したとされる西岸の地域に入り、入植者による暴力行為が増加傾向にあるとして「そうした行為はテロだ」と批判。ドイツはパレスチナとイスラエルが主権国家として共存する「2国家解決」を支持するが、「(イスラエル側の)不法な入植が2国家解決の障害となっている」と懸念を示した。
アッバス氏との会談後も「国際法に反する入植地建設を推進することで(2国家解決を)妨げてはならない」と繰り返し、「イスラエルの政治家の併合論者的な主張を明確に拒否する」と訴えた。
ドイツで強まる、イスラエルへの圧力求める世論
ナチス・ドイツのホロコース…