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衆院予算委で、日本維新の会の岩谷良平幹事長の質問に答弁する石破茂首相=2025年8月4日午前10時53分、岩下毅撮影
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 衆参両院で少数与党となった国会で4日、初の本格的な論戦がおこなわれた。日米関税交渉をめぐり、合意文書を交わさない理由を問われた石破茂首相は「作ることで関税の引き下げが遅れることを恐れる」ためだと説明した。野党からは政府の対米姿勢を懸念する指摘が相次いだ。

 首相はこの日の衆院予算委員会の集中審議で、米国と合意した「相互関税」の税率15%について「対米貿易黒字国として最も低い」と成果を強調。これに対し、野党は日米両政府が合意文書を作成していないことを問題視した。

 立憲民主党の野田佳彦代表は、日米双方の説明に食い違いがあることから、米国からさらなる要求がある可能性を指摘。首相は「合意するよりも実行に移す方が難しい」と繰り返し、文書の作成より、関税の引き下げを優先することが「国益を慎重に考えた結果」の判断だと反論した。

 また国民民主党の玉木雄一郎代表は、自動車関税の引き下げ時期がはっきりしないことを踏まえ、トランプ米大統領との会談を提案。首相は「ちゅうちょなくやっていかねばならない」と述べるにとどめた。

 この日、参院選前の通常国会…

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