「ルフィ」と名乗る指示役が、フィリピンの収容所内から主導した日本各地での強盗事件。その犯行グループは強盗以前、フィリピンの拠点で特殊詐欺を手がけていた。幹部だった小島智信被告(47)の公判で明らかになったのは、グループを統率するための「規律と恐怖」だった。
- 収容所でもカネは絶対だった 「ルフィ」ら絡んだ強盗 暴走の果てに
グループはタイで立ち上げられ、2018年にフィリピンに移り、特殊詐欺に本腰を入れた。19年夏には廃ホテルを12億円で購入、一大拠点を築いた。
ここでは、闇バイトで集められた「かけ子」らが日本国内の高齢者らをターゲットに次々と詐欺の電話をかけながら、共同で生活していた。
その規模は約60人。作業が滞りなく進むよう、食堂には調理専門スタッフが配置される「まかない完備」の居住環境だった。
検察側は公判で、「犯行手口をシステム化し特殊詐欺をしていた」と指摘した。
それを裏付ける証拠の一つが、「かけ子」を採用する際にグループが使った説明資料だ。
警察惑わす「テクニック」も
資料によると、就業時間は…