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もがみ型護衛艦=海上自衛隊ホームページから

 豪州海軍の新型艦導入計画をめぐり、豪州政府は最終候補に残った日本とドイツのうち、日本の提案を採用する方針を固め、日本側に伝達したことが4日、分かった。日本にとって初の護衛艦の輸出案件となる。

 複数の日本政府関係者が明らかにした。

 豪州政府は4日、首相や一部の閣僚で構成する内閣国家安全保障委員会(NSC)を開催したという。「初の大型装備移転案件」(防衛省幹部)となるだけにこれまで日本は豪州への売り込みに力を入れてきた。完成品の装備品輸出はフィリピンへの警戒管制レーダーに次いで2例目となる。

 豪州海軍の新型艦導入計画をめぐっては、日本は「もがみ」型護衛艦(FFM)を基に、豪州が求める性能を追加する想定で、共同開発への参画を目指した。豪州は老朽化したフリゲート艦を新型艦11隻に置き換える計画で、総額は111億豪ドル(約1兆円)を見込む。11隻のうち3隻を先に共同開発国で生産し、残りを豪州で建造。今年中に共同開発国を決め、2029年の納入開始を予定する。

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